交通事故の被害者なのに訴えられた!

裁判所から訴状が届いた

交通事故の被害者であるにもかかわらず、訴えられることも少なくありません。

債務不存在確認請求訴訟といわれる訴訟で、交通事故の加害者若しくは保険会社が、裁判所に対し、被害者に対する賠償義務がないことの確認を求める訴訟がその大半だと思われます。
交通事故における債務不存在確認請求訴訟は、近年増加傾向にあると言われています。

保険会社が交通事故で傷害を負うことはないと考えている場合
保険会社が治療費の支払いを打ち切った後も通院を継続している場合
事故態様や過失割合について争いがあり、交渉での解決は望めないと判断した場合

などなど事情は様々ですが、交通事故の被害者でも訴えられることがあるのが現実です。

訴状が届いたらどうすべき

訴えられた場合、裁判所から、訴状、第一回口頭弁論期日についての案内、答弁書の書き方などの資料が送られてきます。

訴状が届いた場合には、たとえ交通事故の被害者であったとしても、一定の対応をすることが必要不可欠です。
放置すると賠償を受けることが出来なくなりますので、くれぐれも注意してください。

訴状が届いた場合には、早期に弁護士に相談に行くことをお勧めします。
裁判所が一定の助言をしてくれますので、ご自身で対応することも不可能ではないですが、やはり専門家の力を借りた方が良いと思います。

特に、後遺障害が残ることが予想される場合や治療期間が問題となる場合には、医学的な見地から反論することが必要となりますので、必ず専門家の力を借りて下さい。

訴えられた後の流れについて

裁判の期日に出席し、相手の主張に対して反論する必要があります。

反論の内容は争点により様々だと思いますが、多くの場合、交通事故の状況、修理費用の額、治療の必要性及びその治療費、休業の必要性及び休業損害の額、後遺障害が残ったことなどを主張することになるのではないでしょうか?

被害者(被告)が反論をした場合には、それに対して相手(原告)が再反論します。
このようなやり取りを数回繰り返したのち、和解若しくは判決へと進むのが一般的な裁判の流れです。

もっとも、交通事故の被害者であるにかかわらず訴えられた場合には、被害者(被告)は、加害者(原告)に対して訴えを提起する(反訴提起する)必要があります。

なぜなら、加害者(原告)が裁判所に求めた訴えは、「自分に賠償義務がないことを確認してくれ」という内容の訴えであることから、裁判所は、賠償義務があるかないかの判断しか行わないからです。

要するに、被害者は、加害者に対して、賠償金の額を明示して、「〇〇万円支払え」という内容の訴えを提起する必要があるのです。

債務不存在確認請求訴訟が提起された場合の問題点

十分な準備が出来ない

突然、裁判所から訴状が届くことから、被害者は、十分な訴訟準備をすることが出来ません。

通常、被害者は、治療が終了し、後遺障害が残存する場合には、後遺障害の等級申請を行い、等級判断に基づいて示談交渉を行い、交渉での解決が見込めなくなった場合に初めて訴訟を選択することになります。
そのため、心の準備を含め、十分な準備をした後に訴訟を提起することが出来ます。

しかし、債務不存在確認請求訴訟を提起された場合には、突然、裁判所から訴状が届き、通常1カ月程度の間に対応を迫られることになります。

債務不存在確認請求訴訟が提起された場合、交通事故の被害者の負担は極めて大きいものとなるのではないでしょうか?
特に、未だ治療中であるような場合には、被害者の負担は計り知れないものとなることは想像に難くないと思います。

訴訟以外の選択肢がなくなる

示談交渉でまとまらない場合、必ずしも訴訟を選択する必要はありません。

裁判所の調停を利用して解決することも可能です。
交通事故紛争処理センターに申立てを行い解決することも可能です。

しかし、債務不存在確認請求訴訟を提起された場合には、交通事故の被害者は、訴訟以外の選択をすることが出来なくなります。

特に、交通事故紛争処理センターにおける審査は、被害者が裁定を受け入れた場合には、保険会社は、裁定に拘束される一方、保険会社が裁定を受け入れた場合においても被害者は裁定に拘束されないなど被害者に有利な制度になっています。

交通事故紛争処理センターへの申立てが出来ないこと自体が、不利益といえるのではないでしょうか?

自賠責保険の判断が中断する

最大の問題点は、自賠責保険の判断が中断することです。

自賠責保険に対し、後遺障害の等級申請を行っている際に、債務不存在確認請求訴訟が提起された場合、自賠責保険は、等級判断を中断します。

自賠責保険は、最終的には裁判所の判断に従いますので、裁判所が判断することが分かった以上、自ら判断する必要はないからです。

通常、自賠責保険の判断がなされた後、示談交渉を行い、交渉が決裂した場合に限って訴訟が提起されますので、裁判所が等級判断をすることは多くありません。
そのため、自賠責保険は、とりあえず自ら判断し、裁判所が自らの判断と異なった判断をした場合に限って、裁判所の判断に従い、自らの判断を改めているのです。

見方を変えると、裁判官は、良くも悪くも、自賠責保険の判断を一つの基準にして、後遺障害の等級判断を行っているのが実態なのです。

ところが、債務不存在確認請求訴訟が提起された場合、裁判官は、十分な医学的な知識を有していないにもかかわらず、自賠責保険の判断がない全く白紙の状態で後遺障害の等級判断を強いられるのです。

自賠責保険の判断は、医師が診断書や画像を見て行っていますが、裁判官は、医師ではありませんので、診断書や画像を見せられてても後遺障害の判断をすることが容易ではありません。

多くの場合、裁判官は、証拠として出される医師の意見書を頼りに判断をすることになるでしょう。

加害者側には保険会社がついており、保険会社は顧問医を沢山抱えていますので、当然のように加害者に有利な意見書を証拠として提出します。
一方で、被害者側に顧問医がいることは極めて稀ですので、被害者側からは意見書すら提出されないというのが一般的です。

自賠責保険の判断がなく、被害者に有利な意見書もない。
加害者と被害者どちらが有利であるかは誰の目からも明らかではないでしょうか?

裁判所は、自賠責保険に対し、債務不存在確認請求訴訟が提起された場合にも、判断を中止しないよう申し入れを行っているようですので、今後、運用が変わるかもしれません。
少なくとも、裁判官も、自賠責保険の判断なしに判断することに苦慮していることは明らかであると思われます。

後遺障害が残っていると考えている場合に、債務不存在確認請求訴訟が提起された際は、必ず協力医がいる弁護士に相談することを強くお勧めします。

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